月刊FOODWORLDメールマガジン2018年 4月号から抜粋
スーパーの総菜戦略
こんにちは。おやじたぬきです。今月は「スーパーの総菜戦略」についてご紹介いたします。
弊社はこれまでスーパーのセントラルキッチン(以下CK)にFOODWORLDを導入し、工場の生産を支援してきました。それに対して、各店舗でのインストア惣菜調理についてはごく稀にお話しを聞く程度で、IT化のご相談はほとんど出ませんでした。
しかしこのところ、インストア総菜の一部の商品とCKの製造を一体管理するご相談をいただくようになっています。
背景としては、コンビニやドラッグストアなどとの競争が激しくなり、お客様が「スーパーならでは」の差別化を模索されていると考えています。
消費者がスーパーの惣菜に求めている価値としては、
1)旬の美味しい食材を使って
2)自分では手間がかかって作りにくいものを
3)「できたて」「新鮮」なままで
4)早く安く提供してくれる
ということだと思います。従来、これらのニーズに応えていたのは各店舗の惣菜部門です。
これに対して、現在スーパーの総菜部門が直面している課題としては、
1)各店舗での圧倒的なマンパワーの不足
2)安心・安全の要求レベルの高度化
が挙げられます。
インストアでの惣菜調理に必要充分なスキルを持った人材を各店舗に配置することはほぼ不可能になりつつありますし、安心・安全への要求では各規制への対応の他、認証への対応、また自発的な情報提供も必要とされます。さらに、いったん事故が発生してしまった場合も原因究明や情報提供、対処のスピード感など、日頃の管理レベルが問われる結果となり、対応を間違えれば致命的です。安全や品質の管理を現場任せにしておくことのリスクは、かつてなく高まっていると言えます。
これらの課題への解決策としては、CKの生産を拡大することが考えられます。店舗での調理が不要となり、安全管理も容易になります。
ただし、これだけではコンビニと同じになってしまいます。
そのため、CKとインストア調理との「いいとこ取り」を考えます。
各店舗での調理作業を軽減するため、CKでキット化までしておいて、店舗で簡易な最終調理をして、できたてを提供する商品を増やします。これにより「できたて」「新鮮」といったスーパーのならではの付加価値を提供することができるようになります。
この新しい業務フローを支援するITでは、従来CKだけで完結していたデータベースを、店舗とも共有できる仕組みが必須となります。
また、一貫したトレーサビリティを実現するために、店舗ではCKのロット管理を引き継ぐ必要があります。この際、工場と同じようにハンディターミナルなどを利用して現場の負担を減らすことも有効です。
惣菜の戦略を見直そうとお考えの方は是非、私たちにご相談ください。
最後に、僭越ながら私なりに「スーパーの総菜戦略のポイント」を整理して動画の中でお伝えしております。是非TIPS動画でご確認下さい。
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