月刊FOODWORLDメールマガジン2019年 11月号から抜粋
アレルギー品目(含有物)の管理
こんにちは。11月号担当の「たぬき次郎」です。
今月は「アレルギー品目(含有物)の管理」について考えてみたいと思います。
「アレルゲンにアーモンドが追加だってよ。」ある日、お客様との雑談の中で私は知りました。
2019年9月、食物アレルギーを引き起こすとして加工食品に表示を推奨する品目に、新たにアーモンドを追加すると消費者庁より発表されました。
食品表示法では、エビや小麦・落花生など7品目を特定原材料として表示を義務付けており、イカや大豆・豚肉など20品目を特定原材料に準ずるものとして表示を推奨しております。
今回は「推奨する品目」としてアーモンドが加わった形です。
品目の追加や、推奨品目から義務品目への移行については、2001年の食品衛生法に基づく厚生労働省令改正以降、4回目の追加・変更(品目の追加は2013年以来)となり、これは症例や症状によって都度決められるようですが、今後も変更の可能性は大いにあります。
ところで、アレルゲンや添加物など食品に含まれる物質、皆さんはどのように管理していますか?
多くの工場では、仕入先が作成する「原材料規格書」を紙やExcelファイル・データ送信などで取得しているものと思われますが、そこに含まれるアレルゲン等の情報をどのように活用し管理しているでしょうか?
ラベル表記作成や問い合わせに際し、商品を構成する材料の情報を、紙やファイルを都度参照しているのでは多くの手間がかかります。
そのような手間や負担を軽減することを目的として「システム化」という道がありますが、食品加工工場の管理業務では大きく2種類に分類されます。
・ラベル表記や商品の内容管理に重きを置いた「品質管理システム」
・製造や仕入など日々の生産活動を管理することに重きを置いた「生産管理システム」
では今回の「アレルゲンにアーモンド追加」について、この場合に工場として検討・実施すべき事は何でしょうか。
両システムの視点で考えてみましょう。
まず検討事項としてすぐに思いつくのは、食品ラベルの表記変更を中心とした消費者/顧客向けへの対応についてではないでしょうか?
これは一般的に品質管理システムでの対応と捉えられ、
・食品ラベルの表記内容変更
・消費者からの問い合わせ対応
・商品規格書の変更
などが挙げられると思います。
ただ、実際の工場ではそれ以外に生産管理の視点で検討すべきことがあります。例えば、
●現在の材料にその物質は含まれているのかを仕入先に問い合わせ、その結果どのくらいの商品に影響があるのかを調査
⇒仕入材料の変更の検討、商品構成内容の検討
●アレルゲン物質を含む材料の取り扱いの影響調査(製造工程の他商品への影響)
⇒工程管理の見直し/コンタミネーション管理の必要性
など。
これらを検討した結果も含めて、ラベルの変更など消費者/顧客向けの対応ができます。
このようにアレルゲン物質一つで、レシピの組み換え・工程管理や製造作業の見直し等、生産管理にも関る部分が大きいことが分かります。
最後に、
ではFOODWORLDはどのような位置づけのシステムなのでしょうか?
どちらかと言われれば「生産管理システム」の位置付けですが、実はアレルゲンや添加物等の『含有物管理』機能も有しています。
法令に従ったラベル表記を自動作成する機能はありませんが、別途品質管理システムを導入せずとも管理が可能な仕組みになっております。
⇒FOODWORLDの含有物管理については動画で詳しくご説明します。
食品に含まれる物質・成分の管理内容や法令等は常に変化する可能性があり、迅速かつ柔軟に対応する必要があります。
FOODWORLDはこのような工場の総合的な運用についてサポートしています。
いつでもお気軽に当社へご相談ください。
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http://www.foodworld.jp/products
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