月刊FOODWORLDメールマガジン2019年 5月号から抜粋
音声認識を使ったデータ入力
こんにちは。5月号担当の「たぬき六郎」です。
今月は「音声認識を使ったデータ入力」についてご紹介いたします。
2017年7月号では食品工場内のデータをスマートフォンに入力していく仕組みをご紹介しました。
今回はもう少し進んで、スマートフォンの音声入力を使ったデータ収集について考えてみました。
2017年7月号もお話ししたように、昨今IoTなどを使った工場内のデータ収集・分析の事例が出てきています。
しかしながらIoTの設備や機器・ネットワークを大規模に導入するのはコストがかかります。
IoTと言っても、今まで個人の頭の中だけに持っていたり、見過ごされてきた現場のデータを収集・分析し気づきを得ることが重要であるため、まずはスマートフォンといった身近にある機器を利用して、手動でデータを貯めていくのも最初の一歩として良いのではないかという事を前回ご説明いたしました。
今回はさらに音声認識を使った入力についてご紹介します。
音声認識を導入することで現場のデータ収集に加え、以下のような効果も得られるのではないかと思っております。
●入力用端末に不特定多数がタッチ操作を行うことによる衛生問題
→音声での入力なら直接画面に触れることが少なくなるor無くなります。
●操作に時間がかかってしまい、作業に影響が出る
→時間のかかる操作として多数の選択肢から探す/選ぶ作業、タッチキーボードからの文章入力が考えられますが、音声入力なら発声したものがそのまま選択/入力されます。また作業しながらでも入力できるようになれば作業効率をあまり落とさず運用できるのではないかと考えられます。
●操作に慣れるまで時間がかかる
→音声ですべての操作が可能となれば、一つ一つの画面やボタンを覚える必要が無くなるため理解のハードルが一段下がるのではないかと考えられます。
弊社が開発・運営している農業用スマートフォンアプリでは音声入力機能を採用しており、高い認識精度を実現するためにいくつかの工夫をしています。
(1)自然言語処理
(2)候補の表示
(3)辞書によるチューニング
詳しくは動画をご覧ください。
先に言及した農業用スマートフォンアプリは「畑らく日記」という名前で2012年にリリースしております。
6年経過時点で全国2万人のユーザーが利用し、日々蓄積されたデータは累計70万件以上にも及びます。その中でデータ入力にはリリース当初から音声入力機能を採用しており、音声入力にはある程度の知見があります。
ただ、個人の農家様向けに開発したものですので、例えば実際に食品工場内で利用することを考えるとさらなる調査/実証が必要になってくるのではないかと考えています。
今回紹介した音声入力の仕組みにつきましても前回同様スマートフォンがあれば導入できます。
認識精度向上のためマイク等のデバイスが追加で必要となるかもしれませんが、IoT機器を導入+ネットワークの構築といったものに比べればコストを抑えて試すことができるのではないかと考えています。
音声入力に関してはこちらも研究段階の事が多く、皆さまと協力してチャレンジしていければと思いますので、興味がございましたらぜひお声掛け下さい。
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