月刊FOODWORLDメールマガジン2020年 10月号から抜粋
FOODWORLDでの単位管理
こんにちは。10月号担当の「たぬき六郎」です。
今月は「発注シミュレーション機能」についてご紹介いたします。
FOODWODRLDでは発注の自動化を視野に入れ、発注勧告機能を基本機能としています。
しかし、いくつかのお客様では発注勧告機能とは別に、今後の受注情報などから未来の在庫変動をシミュレーションして自身で発注判断を行う「発注シミュレーション」機能をカスタマイズを行い導入しています。
発注シミュレーションの基本的な考え方や機能についてご紹介致します。
まず発注シミュレーション機能を要望される理由として、例えば以下のような発注での困りごとがあるようです。
■必要量が正確に把握できていない
「特売が〇日後あるからいつもより多めに材料確保」といったざっくりとした認識ですと、欠品しないことを優先するため過剰発注になりがちです。
■未来の在庫状況の予測が難しい
倉庫の在庫を眺めながら、今日これくらい使って…数日前発注した分が明日入ってきて…といった計算が各発注担当の頭の中で行われ、実際の発注が行われます。
人によって予測の精度にばらつきが出たり、場合によっては「あそこの発注は〇〇さんしかできない」となってしまう場合もあります。
■実際に材料の不足・過剰が出たときに「なぜそうなったのか」がわからない
発注の判断が各々の発注担当者の頭の中で日々行われるため、後から「なぜそのような発注判断となったか」と考えても当時の状況を覚えておらず、
振り返って次に活かすということがしにくいです。
上記のような問題を解決するため、発注シミュレーションでは以下のような機能を提供します。
■未来の在庫推移の確認しながら発注データを生成
現在の在庫量を基準に、未来の使用量・入荷量を考慮した在庫推移が数週間先まで確認できます。
在庫推移を見ながら日ごとの入荷希望数を入力、在庫が適正量保たれるよう調整し更新することで入荷希望数から発注データが生成されます。
例えば特売があり注文が増加する予測があるのなら、注文増により製造使用量が増える分について反映された上での在庫推移が数字で表示されます。
どのくらい材料を使用しどのくらい足りないのかが誰でも同じ画面で確認できるため、判断に差が生まれにくく発注担当の引き継ぎ等もしやすくなります。
■発注当時の状況を記録しておくことで過去の発注判断を振り返り
発注データ生成の際、そのタイミングでの発注シミュレーション画面表示内容を「発注根拠情報」として記録します。
これにより後で在庫の不足・過剰が出た際に、発注当時の状況を振り返ることができます。
発注当時の状況を残すため、その時の判断に誤りがあったのか/発注後予測が大きく変わったのか/発注後突発で追加受注が入ったのか
など原因が発見しやすくなり、分析し次に活かすことができるようになります。
発注シミュレーション機能を実現するため必須となる情報としては以下のものがあります。
■現在の在庫状況
FOODWORLDで管理している在庫データを使用します
FOODWORLD内の在庫数が現実とあっていないと正確なシミュレーションができないため、
棚卸の頻度を増やしたり材料の使用量を正確に把握・入力するといった、理論在庫と実在庫を可能な限り合わせる運用が重要となります。
■需要予測情報
FOODWORLD外から取得する必要があります。
例えば前年同期の受注/出荷量を元にした売上予測や目標数値など、シミュレーションのためには未来の受注情報が必要となります。
FOODWORLDへ入力するか、もしくはExcelなどで別途管理している情報があればデータとして取り込むことも考えられます。
■レシピ情報
上記予測データから使われる材料の量を算出するため、FOOODWORLDにレシピ情報の登録が必要です。
シミュレーションが想定通り機能しない場合は、歩留まりの調整などレシピのメンテナンスを行っていく必要があります。
その他リードタイムや仕入れ先ごとの休日を設定しておくことで入力画面に反映させることも可能です。
発注シミュレーション機能のイメージは動画をご覧ください。
FOODWORLDではお客様の要望に合わせたカスタマイズを行っています。
困っていることがありましたらぜひお気軽にお問い合わせ下さい。
FOODWORLD製品紹介はこちらもご覧下さい。
FOODWORLDメールマガジンはお客様へ最新の情報提供や、当社ならではの製品紹介を、読んで楽しいコンテンツとして毎月配信しております。
メールマガジン2020年 10月号を見る