月刊FOODWORLDメールマガジン2021年 4月号から抜粋
請求書の電子化
こんにちは。4月号担当の「たぬき花子」です。
今月は「請求書の電子化」についてお話しさせて頂きます。
まだまだ先の話だと感じますが、2023(令和5)年10月1日よりいよいよインボイス制度が始まりますね。
インボイス制度の関係で先日お客様より、以下のようなお話を伺いました。
現在は請求書をメールで送信し、紙へ印刷して管理しているが、今後インボイス制度が始まると保管が大変になるため電子化を検討している。
既に保管するために倉庫を借りているが、必要な時に倉庫から調べるのが大変。
また、社内で書類のやり取りは全て電子化で統一するため、全取引先へ電子化でのやり取りを依頼しているところもあるそうです。
リモートワークが増えていることもあり、「請求書の電子化」を検討している企業が増えているのではないでしょうか?
「請求書の電子化」は、請求書の発行を紙ではなく電子ファイルで行い、さらに企業によっては電子ファイルのまま請求書を保存します。
それぞれ簡単にですが、メリットとデメリットをまとめてみました。
『請求書の発行を電子化』
通常、請求書を紙へ印刷し取引先へ郵送するところ、電子ファイルのまま取引先と受け渡しを行います。
具体的にはメールで請求書を送信したり、サーバーやソフトを使用して取引先と共有したりします。
【メリット】
作業の効率化に繋がる。
郵送における業務が不要もしくは減少するため、人件費やコストの削減ができる。
必要な時に請求書をスピーディーに受け渡しすることが可能となる。
請求業務のテレワーク移行が容易となる。
紙の請求書の場合は出社して処理を行う必要があるが、電子請求書であればテレワークで処理を行うことも可能となる。
【デメリット】
紙での郵送を希望する取引先には個別に対応する必要がある。
メール送信の場合、メールが届いていない場合の対応を取引先と決めておく必要がある。
これは実際にお客様であった事例です。
システムで請求書のオートメール送信を行い正常となったが、メールサーバ等の問題により実際は取引先へメールが届いていないケースがありました。
『請求書の保存を電子化』
請求書を紙ではなく、電子ファイルで保存を行います。
受け取った請求書をスキャンして電子ファイルで保存、請求書を電子ファイルで受け取りそのまま保存等。
【メリット】
紙の請求書の管理業務や保管スペースが不要となる。
電子データのためファイル検索が容易となり、効率的に業務を行える。
【デメリット】
システム化する場合、初期費用とランニングコストがかかる。
保存しているサーバーが落ちた場合の対処を考えておく必要がある。
復旧手順の確認やバックアップの作成等。
今後インボイス制度導入に向けて、「企業間の請求書のやり取りを完全デジタル化」することを目指して電子インボイス推進協議会も発足されました。
社会的にデジタル化が進められていますが、電子ファイルはデータの改ざんが容易です。
そのため電子取引によって受け渡しした請求書を保存する場合は、真実性・可視性を確保するために、財務相が保存方法等について一定の要件(『電子帳簿保存法』)を設けています。
『電子帳簿保存法』については、複雑なため今回詳細は割愛させていただきます。
リモートワークが増えつつある中で、より多くの企業がペーパーレス対応できるように『電子帳簿保存法』はどんどん改正され、要件が緩和されてきている状態です。
2022(令和4)年1月1日にも『電子帳簿保存法』の見直しにより、税制改正が施行されるようです。
請求書の保存までの電子化を検討している方は、『電子帳簿保存法』及び今後の改正についても確認しておくことをお勧めします。
『電子帳簿保存法関係』 国税庁HP
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/index.htm
『令和3年度税制改正(案)のポイント』 財務省HP
https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeiseian21.htm
請求書の電子化を行えれば請求書の管理も楽になり、企業によってはテレワークで処理することが出来るようになります。
ただ初期費用とランニングコストはかかってくるので、紙で請求書を発行・保管している場合の人件費・コストとよく比較して、どこまで電子化で対応していくのかを検討していくことが大事だと考えます。
「請求書の電子化」について、FOODWORLDのオプション機能など動画で説明しています。是非ご覧下さい。
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